先日、息子の保育園の帰り道で、小さくうずくまっている子供のスズメを見つけました。
よく見ると両足が折れていました。
運よく近くに動物病院があったので、そこで診ていただくことに。
息子が保育園バッグをガサゴソしはじめ、「このタオルに乗せてあげて」と保育園で使っているタオルを貸してくれました。
我が子ながら、なんて優しい子なんだろうと感心いたしました。(←親バカです)
動物病院まで徒歩3分。
「これで助かるね。」と息子もホッとしていたところ、動物病院のスタッフの方から「野鳥は診察できないんです。条例で保護してはいけない決まりなんです。ごめんなさいね。」と説明を受けました。
説明なさっているスタッフの方も、とても辛そうでした。
よくテレビなどで、傷ついた野鳥を保護し、治ったら自然に戻す光景を見ていたので、その感覚でおりました。
私は動物関係の仕事をしていながら、お恥ずかしいことに、野鳥は保護してはいけないことを知りませんでした。
私の横で涙を流す息子に、野生の動物の命の仕組みを話し、何とか納得してもらいました。
でもこのまま元の場所に戻すのはとても辛くて、道端で親子で涙を流していると、このスズメの子を知っている関係者の方が近くにいらして、「この子、よく巣から落ちて、いつも巣に戻してあげていたんです。」とのこと。
よく見ると、巣の近くにお母さんらしきスズメがいました。
そしてその関係者の方が子供のスズメを戻してくださいました。
息子は「スズメちゃん、ママがいたんだね。よかったね。」と声をかけていました。
その優しさに、私は、また親バカな涙を流したのでした・・・。
毎朝、保育園に行く途中、子スズメちゃんが元気か確認をしていた息子。
しばらくは母スズメがパタパタ飛んでいたのですが、数日後、母スズメの姿も見えなくなりました。
息子は「スズメちゃん、お空に飛んで行ったんだね!」と嬉しそうな顔をしていました。
私も、今頃、大空を羽ばたいていると信じています。
☆☆☆
スズメちゃんとの数日の出来事で、息子は小さな命の尊さを学んでいました。我が家のアイドル、リボンちゃんのトイレ掃除も、せっせとしてくれる息子。
犬や猫からも学ぶことはたくさんありますが、私もこの数日間、小動物からも改めて色んなことを教えてもらいました。
そして、私がまだ中学生だった頃に観た、手塚治虫さんのアニメ「火の鳥」の言葉を思い出しました。
不老不死になれる火の鳥を手に入れようとする欲深い人間とは別に、虫などの小さな生き物は、自分に与えられた命を精一杯生きて、満足して死んでいくというお話。
手塚治虫「火の鳥」より
『人間も虫も 生命の重さについてはおなじ・・・』
『人間は虫よりも魚よりも 犬や猫や猿よりも長生きだわ。その一生のあいだに生きている喜びを見つけられれば、それが幸福じゃないの?』
すみません。
今日のブログは、何だか長くなってしまいました・・・。
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